<OB会情報>第18回東西四大学OB合唱連盟演奏会が開催されました

開催日:2011年(平成23年)8月7日
会場:ザ・シンフォニーホール



「無類の一刻」 東西四大学OB合唱連盟演奏会の合同ステージを指揮して

指揮者 当間修一


ステージは大阪、「ザ・シンフォニーホール」。演奏を待つ合唱団員は高く積まれた平台に所狭しと並んでいます。私にとってはいつも見る光景なのですが、今回は少し指揮台へと向かう気持ちが違っています。それは総勢400人近くになっている団員の多さが原因ではありません。これから演奏する曲のためでもありません。その一人一人の真剣な眼差しと対峙する私の胸の中で、熱く火照っているものの為だと満席の聴衆を前に歩を進めるなかでそう思いました。指揮の依頼を受けた時は正直意外でした。発声の事やハーモニー観、様式観のことなどで「男声合唱」の指揮はしないのでは無いかと思われていた私に指揮の依頼。確かに、それらのことで一つの例として「男声合唱」について批判めいた話をしたこともあったかもしれないのですが、言葉は一人歩きするものですね、真意が違う形で伝わっていたように思います。とにかく、その依頼は心底喜んだものでした。お引き受けする決断は早かったですね。往年の男声合唱の響きと出会うかもしれない、そして出会うだろう「合唱好き」な人たち、できればそこで示す新しい響きへの反応、それはワクワクする期待と恐れの(笑)武者震いだったように思います。東京と大阪で行われたそれぞれの練習は本当に楽しい時間でした。集まってこられた方の、練習を進める毎に変わっていく真剣な眼差しに本当に時間を忘れて練習をつけたと思います。予定されていた時間一杯を使って、普段以上に喋り、真剣に、力込めて振っていたのではないでしょうか。練習を見学していた私の共の者たちも、疲れなど吹っ飛ばすかのような指揮振りだったと言っていたことが印象に残っています。とはいえ、譜面から顔を上げ、指揮を見て頂くようになるには少し時間が掛かりましたね。しかし、一旦そのスイッチが入ったとたん、何と音楽が素敵な流れになり始めたことか。それが私に真剣な音楽の取り組みへと更に押し進めたのだと思います。本番の演奏は、短い演奏時間の曲ではあったのですが、充実の時間となりました。私の指揮への反応はとても素早かったですね。強者(つわもの)の顔は笑みにも似た素敵な歌顔になっていきました。棒を振りながらしっかりとその顔を堪能させて頂きました。10数分という短い演奏ではありましたが、私にとっては忘れがたい「無類の一刻」となったことは確信です。(2011年8月)






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